2016年6月19日日曜日

『ハンナ』ネタバレあり



監督:ジョー・ライト
主演:シアーシャ・ローナン
2011年公開


悪役にケイト・ブランシェットを迎えたアクション映画。
シアーシャ・ローナンと言えばスター・ウォーズのオーディションを受けたことを公表して落とされた印象が大きいです(笑)


あらすじ

16歳のハンナは父のエリックとふたりきりで、フィンランドの森林に住んでいた。完全に自給自足で、ハンナは父から様々な言語や戦闘技術を学んでいた。

ある日、ハンナはエリックに「外の世界に出たい」と訴える。
エリックはある装置を取り出し「スイッチを入れれば外の世界に行けるが後戻りはできない」と告げる。
ハンナは父が狩りに出た間にスイッチを入れる。

狩りから戻り、作動している装置に気付いたエリックはスーツに着替え、ハンナに合流地点を教えてからひとりで出て行った。

間もなく、装置から出た信号に気づいたマリッサ・ウィーグラーはCIAの部隊を派遣する。
部隊はハンナのいる小屋を包囲し、突入する・・・。


感想

『レオン』に次ぐ傑作だと思います。
アクションもしっかりしているし、世間を全く知らないハンナの友情などを丁寧に描いているところも良いです。

画の構図もよく考えられていて、美しくかつ様々な意味が表象されていました。


ここからネタバレ注意

この映画は、冒頭とラストのシーンが対になっています。
冒頭はこうです。
ハンナは矢で鹿を射抜きます。命中するも鹿は走って逃げます。しかし、力尽き倒れたところにハンナが近づき「心臓を外しちゃった」と言って1発ぶち込みます。

一方ラストはこうです。
銃を持つマリッサを矢で射抜きます。同時にマリッサもハンナを撃ちます。ふたりとも傷を負いますが、逃げるマリッサをハンナが追います。
足を滑らせて倒れたマリッサにハンナが近づき「心臓を外しちゃった」と言って、マリッサの銃で彼女を撃ち殺します。

ほとんど同じ展開ですが、ここでハンナの成長を描いています。
ハンナが矢を射り、マリッサが発砲するラストシーン。マリッサは狼の口のトンネルから現れます(古いテーマパークのような所なのでこういうのがある)。
つまり、マリッサは冒頭の鹿のように狩られる者ではなく、狼のように狩る側なのです。
そのマリッサを殺すことができた。

ハンナは強く成長したのです。
ここで映画は終わるので、ハンナがマリッサを食べたかどうかはわかりません(笑)
いや、食べるわけないんですけどね。

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