2016年5月25日水曜日

『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』2回観たからわかること〈ネタバレ注意〉



あらすじはこちらから

今回はネタバレありで考えて行きます。



物語の構造

最初だけ観てもわかりませんが、後半になってようやくこの映画の構造が分かります。

「忌まわしき花嫁事件」は実際に起きたものですが、それを解決する19世紀のシャーロックは空想です。現代のシャーロックがハイになりながら精神の宮殿で推理しているに過ぎません。
つまり、この映画のほとんどはシャーロックの頭の中だけの話なのです。

そのため、実際に過ぎた時間はマイクロフトが飛行機を呼び戻すために電話してから10分かそこらではないでしょうか。

面白いのが、19世紀のシャーロックも現代の出来事を空想か何かのように思っていることです。現実と虚構の区別が曖昧になっています。



なぜ「忌まわしき花嫁事件」なのか

なぜシャーロックはクスリまでやって過去の事件の推理をしたのでしょうか。


拳銃で脳みそを吹っ飛ばした女が生き返って夫を殺し、その後も殺人を繰り返す。これが「忌まわしき花嫁事件」です。

これと同じことが現代でも起きていました。モリアーティはシャーロックの目の前で、拳銃を使って脳みそをふっ飛ばしました。しかし、そのモリアーティが復活して「会いたかった?」というメッセージを送ってきます。
「忌まわしき花嫁事件」を通してモリアーティ復活の謎を解こうとしたのでしょう。


シャーロックが画面の外を向いてひとりごとを言うとき、それは19世紀のシャーロックではなく、現代のシャーロックの言葉になっています。

「彼女(エミリア・リコレッティ)」を「彼(モリアーティ)」と言ったり、「もっと深みに・・・」とか言ったりするのがそれです。最初から事件の解決ではなくモリアーティの死の証明が狙いだったと考えると筋が通ります。



モリアーティは死んだのか?

クスリでヘロヘロになりながらもモリアーティの死を証明することができました。が、何を以て証明としたのかは正直よく分かっていません。

確かにエミリア・リコレッティの仕掛けは暴きました。モリアーティ自身も、シャーロックの頭の中にしかいないと言っていました。
でも、いつシャーロックがそれに気づいたのかが釈然としません。

「忌まわしき花嫁事件」解決を以て、モリアーティの死の証明としても良いのでしょうけど、リコレッティ夫人の替え玉の遺体探しの下りの意味がよくわかりません。


こりゃ3回目観ないといけませんかね・・・

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